専門看護師が必要なのはなぜ?働き方は?

専門看護師は、英語で表記するとCertified Nurse Specialistです。頭文字をとって、CNSと呼ばれています。
専門看護師は、日本看護協会専門看護師認定に合格した看護師です。より困難で複雑な問題を抱えた人やその家族、地域等に対してよりクオリティの高い看護を提供するための知識、スキルを提供できます。専門看護師は看護師としての資格を得た後、さらに専門性を追求したスペシャリストナースです。

専門看護師の制度は、1994年に始まりました。昔はどちらかというと医師が中心の医療でしたが、「患者中心の医療」を実現するために、患者とその家族が直面している問題を見抜いて、治療と療養、そして生活課程の全般を管理する役割が看護師に求められるようになったことが、この制度の背景にあります。
専門看護師になるには、看護系の大学や専門学校で勉強して看護の基礎を身につけ、国家試験を合格していることが大前提となります。

一般的な看護師は所属の科だけ、あるいは看護だけが業務なのに対して、専門看護師の業務は、病院全体に関係します。たとえば、1人の看護師が「現場はこのように困っている」と声を上げるのは難しいですが、専門看護師は看護師たちの声を拾い、現場が困っていることを上にあげて調整することができます。
現場でのベッドサイドケアを行うのではなく、俯瞰した立場で全体を管理するのが専門看護師の仕事です。スタッフや医師だけでなく、患者、患者の家族のケア、看護師に対する教育などさまざまな分野で活躍できます。